今号のテーマが「Facebookのコンテンツ」なので、フォロワーが3カ月で3倍になった「ナチュラルローソン」(以下、ナチュロー)について書きます。ナチュローは、東京都を中心に140店舗を展開しています。「毎日だから大切に」をコンセプトに、カラダに優しい商品やインストアベーカリーを取り扱い、最近では“青いローソン”で販売しているグリーンスムージーにも「ナチュロー」マークを使用しています。
2017年3月の組織変更で、私がナチュローのデジタルマーケティングをサポートすることになりました。「いいブランドなのに、宝の持ちぐされだよなぁ」と日々悶々としていたので、絶好の機会です。まずは、ナチュローのプロモーションを担当する「アユカワさん」のフォローです。
このアユカワさん、東京造形大学卒ながら、なぜかナチュローに入社して店長になった経歴の持ち主です。学生時代はプロモーションビデオや映画を撮っていたそうですが、多様なメディアを組み合わせて続々と登場する新商品やキャンペーンを告知するコンビニ業界に、きっと自分の活躍する場がある…と、コンビニエンスストアへの就職を決めたそうです。
そんなアユカワさんの部署は人員が少なく、店頭のPOP作成からFacebookの運用まで幅広く担当していて、まさに「手がまわっていない状態」でした。そこで、SNSの運用体制には、ローソンのSNSアカウントを運用しているメンバーがサポートにつきました。社内チャットツールで情報を共有し、わからないことがあれば誰かがサポートするという体制です。管理ツールもローソンと同じものを使用し、毎週、数値の検証を行うルーチンに変えました。
ナチュローのWebを利用した情報発信は、それまでメールマガジンとFacebookのみだったので、ブログ、Twitter、LINE@、Instagramを新たに立ち上げました。会社のデスクでラフに撮っていた写真はSNS専用の撮影に切り替え、Cchannelの紹介動画やGIFMAGAZINEでのGifアニメなど、クリエイティブのクオリティアップも図っています。
アユカワさんがクリエイティブディレクターとしてマネジメントすることになったのですが、さすが芸術大学出身! 高いエンゲージメントを獲得し、コピーライティングやハッシュタグのつけ方など、逆にローソンが学ぶことも多くなってきています。
「ごほうび女子」「はたらく主婦」がナチュローFacebook投稿の主な訴求対象です。そのため、「東京都在住」「女性」「嗜好性」などでターゲティングしていますが、ナチュロー自体のコンセプトが明確なこともあり、ローソンよりも高いコンバージョンを達成しています。
アユカワさんが芸術の才能を活かして、近々、ナチュローのデジタルマーケティングで面白い連鎖反応を起こしてくれ るはず! そう期待に胸をふくらませている今日この頃です。


- ナビゲーター:白井明子
- (株)ローソン デジタルプラットフォーム部シニアマネジャー。デジタルプラットフォームを用いた施策の構築と企画を担当。「Web人大賞」、日経ウーマン「ウーマン・オブ・ザ・イヤー準大賞」受賞。ACC新事業検討委員会委員、法政大学イノベーションマネジメント研究センター客員研究員。http://www.lawson.co.jp/