企業SNSアカウントが最初に着目するデータとは? 事例詳細|つなweB

 

最初の課題はフォロワーの獲得 目標は5,000~1万人

先にもお伝えしたように、アカウントを開設してすぐの段階であればやはりフォロワーを獲得することが重要です。SNSを運用する目的が何であっても、フォロワーがいなくては効果が出ませんし、リーチやエンゲージメントといったデータの揺れも大きくなってしまいます。目標となるフォロワー数は、一般的に名前が知られている程度のブランドであれば、5,000~1万人がひとつの目安になると思います。Facebookの場合、1万人くらいフォロワーがいると毎日ある程度の反応が得られます。

また、競合他社のアカウントと比較したり、自社製品のユーザー数に対して何%程度反応を得たい、といった形からも目標が立てられます。個人店のアカウントなど小規模の運用でしたらそれより少なくても良いでしょう。

Instagramはフォロワー獲得を目的とした広告メニューがなく、拡散もしづらいため、フォロワーを集めるのが難しく、大手企業でも3,000人前後にとどまるケースもあります。

 

重要な指標は継続的に観測 変化や相関から原因を探ろう

ある程度フォロワーを獲得できたら、次は重要な指標を継続的に観測してみてください。SNSによって違いはありますが、弊社の場合はフォロワー数、エンゲージメント数、リーチ数またはインプレッション数、そしてエンゲージメント率を成果指標として(上図)、毎月レポートにしています。これを半年分、一覧で見られる形にすることで、各指標の毎月の変化を知ることができます。

 半年分をまとめて見られる形にするのは、動向を継続して見ること、またそれぞれの相関を見ることで、数字が変化している原因を見つけることができるからです。例えば、リーチ数とシェア数に相関が見られたら、リーチ減少の原因がシェアの低下にあるのではないかと仮説を立て、シェアを増やすコンテンツを考えてみる。リーチは獲得しているがエンゲージメントが下がっているなら、エンゲージメントを獲得できるコンテンツを探してみる、といった形でアクションを起こせます。項目が多数あるのでどこを取っ掛かりにするべきかは一概に言えませんが、変化の大きなところや、伸び悩んでいるところに注目して考えてみるのが良いでしょう。

継続的に観測するべきSNSの成果指標まとめ
これらの指標は単月で見るだけでなく、できれば過去半年分を一覧にしてチェック・分析しよう。それぞれの変化や相関から原因を分析し、アクションにつなげることが重要
笠井美史乃
※Web Designing 2017年12月号(2017年10月18日発売)掲載記事を転載

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