Webサイトの改善で解析結果が悪化…まず考えるべきことは? 事例詳細|つなweB

 

導線整備でPVが激減!?

もしWebサイトから問い合わせをしたいユーザーがいたとして、問い合わせフォームにいたるまで5ページも経由しなければたどり着かないとしたら、とても不便なサイトだと感じるでしょう。場合によっては、どこに問い合わせフォームがあるかわからず、サイト内で迷子になって回遊・離脱することになるかもしれません。そうしたサイトをリニューアルし、お問い合わせボタンをヘッダーメニューに置いたとしたら、PVや滞在時間は減ることが考えられます。

アクセス解析とサイト施策の因果関係を正しく理解しないと、「リニューアルしてサイトの効果が落ちた、失敗だった」と誤認してしまう危険があります。この場合、PVが減っていてもセッションが減っていなければ、ユーザーは逃がしていないという見方ができるので大丈夫です。

 

効果を取り違えないための数値の見方

直帰率が低く滞在時間が長いことも基本的に良しとされていますが、前述のように一概に言えないケースもあります。たとえば、新規ユーザーかリピーターかによっても違います。初めての訪問で多くのページ情報を見て回り、PVや滞在時間の長い新規ユーザーは、まだ競合他社との比較段階かもしれません。しかし何度も訪問し、すでに購入を決意していて、最後に製品スペックを確認しにきただけのリピーターは、購買にいたっているがPVが少なく直帰率が高いということもあり得ます。

また、ごく初歩的な話ではありますが、月次でPVデータなどを見ていく際に、2月は日数が少ないということも考慮しましょう。それを心得ていれば、1日あたりの平均数で比較すれば良いのですが、つい月次で見ているとその視点が抜けてしまうことがあります。

数値の変化にはどんな因果関係があり、どんな数値を参考にすればいかを理解していれば、判断ができるようになります。その感覚を養うためにも、日々のデータチェックを積み上げていくことが大切です。

 
新規ユーザーとリピーター
Googleアナリティクスの新規ユーザーとリピーター比率の表示。それぞれサイトへ来るモチベーションに違いがあることを理解しておこう。
教えてくれたのは…
ミツエーリンクス 芳賀 穣さん/ミツエーリンクス 荒木克弘さん
平田順子
※Web Designing 2017年12月号(2017年10月18日発売)掲載記事を転載

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