KPIを把握するにはWeb解析ツールのどこを見るべきか 事例詳細|つなweB

 

KPIは目標次第で変わってくる

KPIとは、自分たちが求める大きな目標(KGI)がどの程度達成されているのかを測定するために参照する「中間目標」のことを言います。たとえばP■でお話した「コンバージョン数はユーザー数の1%が目安となる」ことを念頭に置いた場合、目標のコンバージョン数(KGI)を実現するためには、サイトを訪問するユニークユーザー数が「目標コンバージョン数の100倍」になる必要があります。仮に目標コンバージョン数が月に100件だった場合、KPIは月間1万ユーザーの訪問ということになります。この値を下回っている場合には、まだまだ集客に力を入れる必要があるということになります。

こうしてKPIを定めておくことで、Googleアナリティクスのどこを見ればいいのかもはっきりしますし、その項目の効果があがっているのか、そうでないのかという評価もしやすくなるというわけです。

 

具体的な数値を当てはめる方法とは

KPIをどんな項目に定めるかは、その目的によっても変わりますが、上図のように、トップページ、商品紹介ページ、申し込みページのユニークユーザー数と、それぞれの項目間をどれだけのユーザーが遷移したかの割合を、コンバージョンの増減と結びつけながら、定点観測的に見ていくと、コンバージョンが増えた(あるいは減った)原因がどこにあるのかを見つけ出しやすくなります。

たとえば、「商品紹介ページから問い合わせページに進む人が少ない」とわかれば、リンクボタンの位置や大きさを見直したり、購入意欲をかきたてる文章に変更するなどといった改善案を導き出すことができるようになるでしょう。

なお、先ほどお話しした「CVRは1%程度が目安となる」とか、「問い合わせページでの離脱率は最低でも70%に抑えるべき」といった、一般的な指標をはめ込めば、必要なコンバージョン数から逆算して、具体的なKPIの値を導き出すこともできます。

もちろんあなたの会社ならではの特長もあるはずですが、それは定点観測を続けることで初めて見えてきます。まずはそれら一般的な指標を活用してKPIを設定してみるといいでしょう。

KPIを設定すべき項目とは
どの項目をKPIにするのかを考える際には、ファネルを描いてみるとよい。図のように、要所の数値をKPIと設定し、定点で観測をしたうえで課題の抽出や解決に活用しよう
教えてくれたのは…
ソウルドアウト 松原拓也さん
小泉森弥
※Web Designing 2017年12月号(2017年10月18日発売)掲載記事を転載

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