自然検索による流入=自社のファンなのか?
流入経路のうち自然検索と広告経由の割合を見るべきと前述しましたが、もし広告経由のアクセスが多い場合は、出稿をやめた途端にアクセス数がガクンと落ちてしまうことになります。そういう意味では、自然検索からの流入割合は多い方が良いと言えます。PVなどの解析データも、自然検索経由のユーザーは良い傾向にあります。
ただし、自然検索の割合さえ高ければ安心かというと、そうではありません。自社のサイトに辿りつくようなキーワードでやってきたことを考えると、自社のファンであるように感じるかもしれませんが、検索する際のキーワードが社名やブランド名、製品名などを指す「指名検索」か、その業界や製品全般について調べた「一般検索」かによっても違ってきます。
前者の場合は、すでに自社や製品について認知しているユーザーが目指してやってきているので、興味関心がある可能性が高いと判断できます。しかし後者の場合は、その分野に興味はあるものの、まだ競合他社との比較段階のユーザーだと考えられます。そのため、指名検索と比較すると直帰率は高くなる傾向にあります。ただし、一般キーワードからの流入が多いということは、SEO施策が適切に効いているということです。
ただ、そこまで細かく解析をし始めると、多くのリソースや専門的な知識が必要になってきてしまいます。流入経路や指名検索、一般検索については、理解して頭の隅に入れておく程度で良いでしょう。基本的にはPVや直帰率など、パッと見て変化の掴みやすい数値に絞り定期的に見ていくことが重要です。
意外と見落としがち! 社員のアクセスを除外しよう
更新時のチェックや情報確認などの目的で、Web担当者自身や他の社員が自社のWebサイトを見ることは少なからずあるでしょう。サイトの効果を正しく判断するためには、こうしたアクセス数はカウントしない方が賢明です。特にアクセス数自体が多くないサイトでは、大きな誤解を招く危険性があります。新しく公開したコンテンツのアクセスが多いと思っていたら、実は社員が見にきていただけだったなんてことがあったら、笑い話にもなりません。そうならないために、自社のIPアドレスはカウントしないよう、フィルタの設定をしておくと良いでしょう。