Webサイトは世界にどのくらいあるのか 事例詳細|つなweB

1990年代半ばまでWeb制作者、Webデザイナーという仕事は存在していなかった。いまや何万人ものプロフェッショナルが活躍する巨大な業界である。Web制作者の仕事は Webサイトとして形になるので、デザイナーや制作会社への需要拡大は、サイト数が1つの指標になると考えるのが自然だ。

では、この20年間にどのくらいのWebサイトがつくられてきたのだろう。網羅的な統計としては、英国のインターネットセキュリティ企業、Netcraft(ネットクラフト)社が毎月実施している「Web Server Survey」がよく知られている。Apache、MicrosoftなどのWebサーバシェア算出が主目的だが、全世界から収集されたURLで明示されるユニークホスト数「Hostnames」と、そのうちアクティブな「Active Sites」が毎月公表されている。

2018年10月時点で世界には約2億2,500万のドメインに約16億7,000万の「Hostnames」が存在するという。1億超え(2007年)から10億超え(2014年)には7年しかかかっていない。かつてはホスト数をWebサイト数とみなすのが一般的で、現在でもその定義をとる統計も多いが、サブドメインの自動生成で1つのWebサービスが何万ものホスト名を持つケースもあり必ずしも実態を表さない。また、新サイトが生まれる一方で消えるサイトもある。この10年の「Active Sites」は1.7億~1.9億程度で安定して推移しており、このあたりが実質的に世界で運用され、管理されているサイト数とみなしてよいだろう。

もちろん、既存サイトの運営や管理であっても、スキルや技術はめまぐるしく変化するので、私たちは常に新しい知識を吸収し、デザインセンスを磨かなくてはならない。本誌が2001年の創刊から長く読まれてきた理由もそこにあるはずだ。

Netcraftの月次データから各年10月の数字を抽出してつくったグラフ。2011年以降、ホストの数は上昇カーブに勢いが出ている一方、アクティブサイトの数は安定している 出典:Netcraft「Web Server Survey」より 
Text:萩原雅之
トランスコスモス・アナリティクス取締役副社長、マクロミル総合研究所所長。1999年よりネットレイティングス(現ニールセン)代表取締役を約10年務める。著書に『次世代マーケティングリサーチ』(SBクリエイティブ刊)。http://www.trans-cosmos.co.jp/
萩原雅之
※Web Designing 2019年2月号(2018年12月18日発売)掲載記事を転載

関連記事