クリエイター&マーケターのための欧州発のヘッドレスCMS「Storyblok」 事例詳細|つなweB
タレク・エル・ディーブ
Storyblok社
コンテンツ クリエイター
シアヴァシュ・モアザミ-ヴァヒード
Storyblok社
コンテンツ マーケター
マリア・バウムガートナー
Storyblok社
デマンド ジェネレーション マネージャー
福_有彩
Storyblok社
ディベロッパー リレーション エンジニア

 

ヘッドレスCMSの課題

自社サイトやオウンドメディア、ネット広告、メール、SNSなど企業とユーザーの接点は増えています。また、スマートフォンやタブレットの普及、さらにはIoTデバイスなど視聴デバイス自体も多様化が進んでいます。このようなマルチチャネルを通じて自社の商品やサービスのブランドイメージを一貫性をもって伝えるためには、それぞれのデバイスやメディアにコンテンツを最適化する必要があります。

そんな背景で注目を集めているのが「ヘッドレスCMS」。APIを利用してフロントエンドとバックエンドを分離し、より強力なセキュリティ、フロントエンドのより自由なライブラリやフレームワークや言語を選べるといった柔軟性が大きな利点です。

しかし、「1つの画面で変更点をリアルタイムで確認できるようなヘッドレスCMSがなかった」ことが既存のヘッドレスCMSの最大の課題だったとStoryblokのシアヴァシュ・モアザミ-ヴァヒードさんは指摘します。技術的には多くのメリットがあるヘッドレスCMSも、現実的にはエンジニアが操作する場面が多く、マーケティング担当者やコンテンツの編集者やWebデザイナーにとっては必ずしも使いやすい仕組みではないというのがその理由です。結果として、本来はヘッドレスCMS導入で効率化できるはずだった時間とコストを失うことにもつながりかねないと言います。そこで、それぞれのニーズを同時に解決することを目指して開発された次世代のヘッドレスCMSが、「Storyblok(ストーリーブロック)」です。

クリエイティビティと生産性の両立

オーストリアで創業されたStoryblok社がEUを中心とした海外で注目を集めるようになったのは、「ビジュアルエディタ?」と「コンテンツブロック?」という直観的なインターフェイスを取り入れた点です。たとえば、商品ページであればタイトルや画像、説明文や在庫情報、注文やサポートへの問い合わせフォームといった各要素を、コンテンツ編集者はWebブラウザからダイレクトに書き込むことができます。テンプレートとなるページレイアウトや要素の順序を変更したい場合も、ITチームとの相談や作業依頼をしなくてもドラッグ&ドロップ操作だけで変更可能です。このカスタマイズ性の高さは、Web制作会社の業務効率化にとっても有利に働くでしょう。

また、マーケティング担当者もキャンペーンやランディングページを新規に追加したい場合、作成したコンテンツブロックを組み合わせることでスピーディに構築できます。

さらに、コンテンツを構成するブロックは、そのブロック内にさらに小さな要素であるブロックをネスト(入れ子構造)で用途に応じたさまざまな機能を持たせることが可能です?。作成したコンポーネントはさまざまな場所で再利用できるので、ツールを使い込むほど作業効率の向上が期待できます。もちろんエンジニア側も自らの手を止める必要なく開発を進められ、双方が互いの進捗を確認しながらプロジェクトを同時に推進できる点もメリットとなります。

「ビジュアルエディタを搭載した理由のひとつに、同じ会社やチームの中で、エンジニアと非エンジニアという垣根を超えて共同作業できるようにしたいというのがあります」と、タレク・エル・ディーブさん。

 海外ツールのためサポート面での対応が気になるかもしれませんが、少なくとも開発者が必要とする技術情報や利用事例などのドキュメントは比較的充実しています。福_有彩さんは、現在開発者コミュニティのイベントなどに登壇して同サービスの認知を高めるとともに、こうした懸念を払拭できるよう努めていきたいと語ります。

「開発者側もクリエイティブやビジネスに関与できる可能性が高まるのもStoryblokの魅力です。個人プランであれば無償で利用できますのでぜひお試しください。また、日本の方は私のTwitter(@arisa_dev)などSNSでご連絡をいただけると、担当部署をご案内します」

?直観的に操作できるビジュアルエディタ
エンゲージメントバリューの概念図。訪問者がアクセスするコンテンツやアクションにスコアを付加。その人の自社や自社製品に対する熱量を、訪問ごとに測定します。ビジネスにとって本当に貢献するコンテンツを見極め、Webサイトの改善に役立てることができます
?コンテンツはブロック単位でカスタマイズ
ブログとして投稿するコンテンツや問い合わせフォーム、基本情報などはブロック単位の要素として組み合わせ可能です。ランディングページや製品ページ、キャンペーンページなどを必要に応じて短時間に構築できます
?コンポーネントを利用したオムニチャネル化
Storyblokで一度作成したコンテンツは、ECサイトやSNSなど企業とユーザーのタッチポイントとなるさまざまなチャネルで共有可能です。また、モバイル向けサイトやスマートフォンアプリなど各種のデバイスに最適化する手間や費用の軽減につながります

 

企画協力:Storyblok GmbH

栗原亮

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