日立、顧客がデータを自己管理するWeb3時代に向けての検証を開始

ニッセイ情報テクノロジー(NISSAY IT)と日立製作所(日立)は12月19日、Web3時代における保険業界をはじめとした新たな顧客体験を支える、顧客主権型データ連携システムの共同検証を開始すると発表した。

顧客主権型データ連携システムとは、顧客が自分に最適なサービスを享受するために、顧客自身のデータを企業に開示する仕組みのこと。

同検証においては、顧客が管理しているライフデータや個人属性に関するデータから必要なデータを保険会社に開示することで、顧客が最適な保険のレコメンドを受けるという保険顧客体験を例として、データ管理や開示の方法、安全性の検証、技術的な課題の洗い出しなどを行う。

取り扱うデータの種類としては、民間企業のサービスを通して顧客が取得するデータや、総務省が進めるマイナンバー制度の仕組みから取得できるデータなど、Web3の世界で個人が管理し得るデータを想定している。

Web3の定義は多岐にわたるが、基本コンセプトとしては顧客主権のもとデータを管理・所有することと定義され、それを支える仕組みとしてブロックチェーン技術が有力視されている。NISSAY ITと日立は今後、今回構築したデータ連携システムの機能拡充やユースシーンの拡大など、Web3時代を見据えたビジネス創出に向けた検討を進めていく考えだ。