プロジェクトマネジメントの要!信頼関係構築と多種多様なスキル 事例詳細|つなweB

プロジェクトメンバーの成長責任も担う日頃よりコミュニケーションを通じた信頼関係構築を

一義的にはQCD(品質・コスト・納期)に責任を負う業務ですが、顧客の事業で成果を出すこと、プロジェクトメンバーの成長責任も担っていると考えます。うまく執り行うためには、「基本的なプロジェクトマネジメント手法(PMBOKなど)の理解」「顧客との信頼関係構築力」「顧客のビジネスを理解する力」「優秀かつプロジェクトにフィットしたメンバーをアサインする力」「彼らが力を発揮できるチームをつくる力」「型を持ちながら、それを柔軟に変えることができる応用力」「体力と精神力を安定して長期間維持する力」など、多岐にわたるスキルが必要だという認識です。

日頃の業務で意識すべき点として一番重要だと考えているのは、社内外のメンバーとのコミュニケーションです。本人のスキルや関心事、成長のために取り組みたいことを知っておくことで、体制づくりの判断材料になるほか、プロジェクト開始前に信頼関係を構築できます。

西原杏子さん
イントリックス株式会社 Business Development部門。2014年にイントリックスに入社。前職から10年に渡りPMとして数千~1万ページ超のサイト構築、調査・戦略策定などに従事。現在もBtoB企業のデジタルマーケティング支援を中心に、PM・コンサルタントとして活動している。 https://www.intrix.co.jp/

 

 

 

多種多様なスキルが必要な専門性の高い業務 進行中の急な変更にも臨機応変に

プロジェクトマネジメントは、プロジェクトの成功(=Webサイトの価値向上)を実現するための専門的な業務で、多種多様なスキルが必要です。マーケティングからバックエンドまでの幅広い知見やマクロ・ミクロ両方の視点、定番のプロジェクト管理手法であるPMBOKでいわれている「品質」「予算」「納期」「スコープ(構築範囲)」「コミュニケーション」「リスク」の6つの理解などが特に大切だと感じます。

プロジェクトでは、キックオフ時にスコープについて合意形成をとりますが、長いプロジェクト期間の中で変わることも。その際、予算や納期にどういった影響があり、どういったリスクが発生するか、プロジェクト全体を俯瞰して把握しなければなりません。また、それを正確にクライアントへ説明することも重要であり、その点は丁寧なコミュニケーションも意識して臨機応変に対応する力が求められます。

田島邦彦さん
株式会社アリウープ ディレクショングループマネージャー。CMSに関わる案件を中心に、Web業界で約10年間ディレクターに従事。プロジェクト管理やCMS構築ディレクションを担う。大手企業のコーポレートサイト構築や大手商業施設の多言語サイトの構築など、実績多数。 https://www.alleyoop.co.jp/
2名のコメントからみえたPM力の構成要素。捉え方は人それぞれともいえるが、さまざまなスキルで成り立っていることは確か
編集部
※Web Designing 2020年2月号(2019年12月18日発売)掲載記事を転載

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