英語キーボードを日本語環境で使いこなすために必須の設定とは? 事例詳細|つなweB
英語キーボードを日本語環境で使いこなすために必須の設定とは?

日本の市場で流通しているほとんどのPCには日本語キーボードが搭載されている。しかし、何らかの理由から英語キーボードに換装して使うことがある。その場合、Windowsの設定を日本語キーボードから英語キーボードに変更する必要がある。その場合、最低限行わなければならない設定があるので、以下、それらを紹介しよう。

英語キーボードを選ぶ

日本語キーボードが搭載されたPCのキーボードを、英語キーボードに換装して使う理由としては、以下がある。

 

  • 英語キーボードの方が日本語キーボードよりも記号の配置が覚えやすい。グループ化すべき記号が同じキーや隣のキーに配置されており、意味的にわかりやすくなっている
  • デザインが好み。英語キーボードには「ひらがな」の印字がない分、キートップがスッキリしている。
  • また、キーの数も日本語キーボードよりも少ない。
  • ショートカットキーが覚えやすい。米国で開発されている人気のあるアプリケーションは英語キーボードを前提にショートカットキーを設定している。日本語キーボードでは押しにくい、または、意味的に覚えにくいショートカットキーになってしまうことがある。

 

英語キーボードを使う理由はもちろん人それぞれだが、一定のニーズがあることは間違いない。そしてその場合、日本語環境で英語キーボードを使うために設定を変更する必要がある。

ハードウェアキーボードのレイアウトを変更する

日本語キーボードが搭載されたPCでは、ハードウェアキーボードのレイアウトが「日本語キーボード(106/109キー)」に設定されている。英語キーボードを使うには、これを「英語キーボード(101/102キー)」へ変更する必要がある。

この設定変更は管理者権限のユーザーで行う必要がある。管理者権限を持たないユーザーで作業をしている場合には、管理者権限を持っているユーザでサインインして作業を行おう。変更は設定アプリケーションから行う。設定アプリケーションを起動し、「時刻と言語」を選択する。言語の項目に「日本語」というエントリがあるはずだ。このエントリのオプションから「言語のオプション」を選択する。

キーボードの項目には、「キーボードレイアウト: 日本語キーボード(106/109キー)」というエントリがあるはずだ。もし、このエントリが表示されないのであれば、管理者権限ではないユーザーで作業を行っている可能性がある。管理者権限を持っているユーザーを使っているか確認してから、再度操作を行ってみよう。

 

  1. 「キーボードレイアウト: 日本語キーボード(106/109キー)」というエントリの「レイアウトを変更する」を選択する。
  2. 選択すると、「ハードウェアキーボードレイアウトの変更」ダイアログが起動してくる。
  3. 「日本語キーボード(106/109キー)」となっている部分を「英語キーボード(101/102キー)」へ変更する。
  4. ここで「今すぐ再起動する」を選択し、Windows 11を再起動する。
  5. Windows 11が起動してきたら、設定アプリケーションを起動して「時刻と言語」→「日本語」→「言語のオプション」を選択し、次のようにキーボードレイアウトが「英語キーボード(101/102キー)」になっていることを確認する。
  6. もしキーボードレイアウトの候補に英語キーボードが現れなかった場合、一度英語キーボードを接続したり、英語キーボードに対応したデバイスドライバをインストールしてから、管理者権限を持ったユーザーでもう一度試してみよう。

 

「Ctrl」+「Space」で日本語入力オン/オフするように設定

英語キーボードに「全角/半角」キーはない。日本語キーボードでは「全角/半角」キーでIMEによる日本語入力のオン/オフを切り替えることができる。だが、英語キーボードには「全角/半角」キーが存在しないので、他のキーで日本語入力のオン/オフを切り替える設定を行う必要がある。

Microsoftは「Ctrl」+「Space」または「Shift」+「Space」を日本語入力のオン/オフに設定する機能を提供している。「全角/半角」キー以外で日本語入力のオン/オフに割り当てられるキーとしては、「Ctrl」+「Space」が使われることが多いので、ここではその設定方法を紹介する。

 

  1. 設定は設定アプリケーションから行う。まず、設定アプリケーションを起動して「時刻と言語」を選択する。
  2. 「言語と地域」を選択し、日本語のメニューから「言語のオプション」を選択する。
  3. Microsoft IMEのメニューから「キーボードオプション」を選択する。
  4. 「キーとタッチのカスタマイズ」を選択する。
  5. 次のスクリーンショットのように、「キーの割り当て」が無効になっている場合、これを有効に変更する。
  6. 最後に、Ctrl+Spaceの割り当てを「IME-オン/オフ」に設定する。

 

以上の設定が済んだらメモ帳を起動し、「Ctrl」+「Space」で日本語入力(IME)のオン/オフ切り替えと日本語入力が可能であることを確認する。ここまで設定すれば、英語キーボードを利用するための必須設定は完了だ。

「以前のMicrosoft IMEと使う」方法、「Ctrl」+「Space」以外を使う方法

日本語環境で英語キーボードを使う場合の問題の一つに、先ほど設定した「Ctrl」+「Space」が、一部のアプリケーションで使われているショートカットキー設定とぶつかることがある。アプリケーション側の設定を優先する場合は、日本語入力(IME)を別のショートカットキーに変更する必要がある。

また、本稿執筆時点で、Windows 11には「新しいMicrosoft IME」と「以前のMicrosoft IME」という2つの実装が存在している。デフォルトでは「新しいMicrosoft IME」が使われるが、「以前のMicrosoft IME」の機能がすべて実装されているわけではないので、ユーザーによっては「以前のMicrosoft IME」を使い続けたいと考えるかもしれない。

その場合は本記事を参考に、設定方法や選択方法などを検討してもらえればと思う。

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