進化の背景にあるAPI中心主義とは 事例詳細|つなweB

ヘッドレスCMSとはどんなCMSかを理解する際に欠かせないのが、APIについての知識です。加藤さんは、「ヘッドレスCMSはAPIを活用しているからこそ将来性がある」と話します

 

APIで機能と機能をつなげるヘッドレスCMSの基本的思想

APIは「アプリケーション・プログラミング・インターフェイス」の頭文字をとった略語で、機能を公開しているソフトウェアと、その機能を利用したいソフトウェアとを結びつける“窓口”のようなもの、と考えることができます。ただし、その窓口には、それぞれ独自の“お作法”ともいうべきルールがあらかじめ設定されています。

例えば役所で住民票をもらう際には、所定の用紙に必要事項を書き込み、本人確認書類と手数料を添えて提出するという作法があらかじめ設定されていますよね。これさえ守れば、いつでも住民票を入手できる。APIの考え方もこれとよく似ています。Webの世界では、すでに数多くのサービスがAPIを公開しています。ヘッドレスCMSは、APIを最大限に活用すべく設計されたCMSで、フロントエンドとのやりとりにも、外部の機能を利用する場合にも利用します。

このやり方のメリットは「どんな情報を、どうやりとりするのか」を決めておきさえすれば、それぞれがどんな技術を利用していようが、どこまで制作が進んでいようが、影響を受けることがない、という点にあります。だから、ヘッドレスCMSはいつでもフロントエンドや外部機能の追加・変更が容易なのです。ヘッドレスCMSは、こうしたAPIの特徴を最大限に活用すべく生まれたCMSなのです。

 

フロントエンドとの接続だけでなく、さまざまな外部リソースと接続する際にもAPIが使われます。ちなみに、APIを通じて情報を呼び出すことを「APIを叩く」と言ったりもします

 

まとめ
★APIとは情報をやりとりする際の「作法」である
★APIで繋げば、フロントエンドも外部機能も追加・変更が容易になる

 

 

Text: 小泉森弥
※Web Designing 2022年2月号(2022年4月18日発売)掲載記事を転載

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