CMSってなんだっけ? まずは基本を確認しよう 事例詳細|つなweB

ヘッドレス CMSについての話を進めていく前に、そもそも「CMS」とはどんなものかを確認しておきましょう。ここでは加藤さんのお話を、Q&A形式でまとめました。CMSの仕組みやタイプを、よく使われる用語とあわせて理解しておきましょう。

 

Q1.そもそもCMSとは何ですか?

A.HTMLやCSSのような言語を使わずともWebサイトを運用できるシステムのことです。

CMSとは、「コンテンツ・マネジメント・システム」の頭文字をとった略称で、Webサイト等のコンテンツを構築し管理、更新する仕組みのことを言います。管理画面が用意され、サイトを扱うユーザーがHTMLやCSSの知識がなくとも情報を更新できるという点が大きな特徴です。なお、こうした定義に当てはめるとSNSもCMSの一種だと言うことができます。

 

Q2.フロントエンド、バックエンドとは何ですか?

A.「人」とやりとりするのがフロントエンド。データとやりとりするのがバックエンド。

CMSで管理するWebサイトやWebアプリケーションの構造は、フロントエンドとバックエンドの2つの部分に分けることができます。そのうち、「人」とやりとりする部分のことをフロントエンドと呼び、データとやりとりする部分のことをバックエンドと呼びます。

 

Q3.CMSを、その構造をもとに2つのタイプに分けるなら?

A.カップルドCMSとデカップルドCMSに分けることができます。

カップルドCMSとは、フロントエンドとバックエンドに境目のないCMSのこと。デカップルドCMSはフロントエンドとバックエンドが分かれているCMS。ただし、これまでは、デカップルド構造を持つものでもフロントエンドとバックエンドが同じ製品であることがほとんどでした。

 

 

 

Q4.SaaS型とかPass型ってどういうことですか?

A.SaaSやPaaSはサービスの提供方法を示す言葉。CMS以外でも使われます。

SaaSは「ソフトウェア・アズ・ア・サービス」、PaaSは「プラットフォーム・アズ・ア・サービス」の頭文字をとった略称で、いずれもクラウドでサービスが提供されます。混乱を避けるために申し添えておくと、これらはCMSの構造を表す言葉ではありません。

 

Q5.WordPressはどのタイプのCMSですか?

A.カップルドCMSとしてもデカップルドCMSとしても利用できます。

いずれの形でも利用できるWordPressですが、機能拡張やプラグインがバックエンドと連携して動くものが多く、本体をデカップルドCMSとして構築した場合でも、実際にはカップルドCMS として動いていることが多いと言えます。

 

 

 

まとめ
★CMSとはコンテンツマネジメントシステムの略である。
★CMSの構造はフロントエンドとバックエンドに分けられる。
★フロントエンドとバックエンドが一体化したCMSをカップルドCMS、分離したものをデカップルドCMSと呼ぶ。

 

 

Text: 小泉森弥
※Web Designing 2022年2月号(2022年4月18日発売)掲載記事を転載

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