【技術選びの事例】ECサイト開発に最適な技術を採用 事例詳細|つなweB

株式会社あんどぷらす https://www.andplus.co.jp/

[会社概要]
2000年11月創業、静岡県静岡市に本社を置く。ECサイトの構築を中心に、地域や業種を問わず、さまざまなWeb制作を手がける。CS-CartやShopifyを使用した案件の実績を多数持ち、ECパッケージの活用に強みを持つ。
[開発体制]
●フロントエンジニア 4名
●バックエンドエンジニア 2名

 

望月 誠さん
代表取締役
村上 綾奈さん
フロントエンドエンジニア
並河 祐輔さん
フロントエンドエンジニア
石原 萌花さん
PR/デザイナー

 

 

 

ECサイトは「枯れた技術」が手堅い

開発要件で技術を制限する考えはありません。ただし、私たちの主力事業がECサイト開発なので、ECパッケージ「CS-Cart」やECプラットフォーム「Shopify」での実装機会が多くなります。現状、これらのパッケージに組み込まれたjQueryをよく使っています。

モダンフロントエンドだと、CS-Cartが部分的にReactを利用しているほか、CS-CartにVue.jsを組み込む試作も進めているところです。

開発機会が多いECサイトを念頭に置くと、ECサイトはより一層、確実に安心して運用・運営できる状態で構築する必要があります。

モダンフロントエンドの難しさは、ECサイト開発の側面では特定のパッケージを使う機会が多いので、その中に入っていない別のライブラリやフレームワークを組み込みづらいことです。モダン技術の利用が、ベースで利用するパッケージの別の場所に干渉するリスクや、不具合が生じないための調査、そのための負担を考えると、積極的に利用しづらい現実があります。

また、公開後のメンテナンスも考えると、モダン技術の利用でメンテナンスの難易度が高まるようなら、従来の手慣れた技術ベースで安定的なリリースが無難です。クライアントの負担も考えると、ECサイト案件は枯れた技術での確実な公開を優先したいです。

 

自社サイトでモダン技術を実践

ただし、jQueryでの構築はサイト容量が大きくなりがちで、万能策とも思っていません。代替手段の可能性を探る意味でも、モダン技術の可能性を模索中です。例えば、ReactやVue.jsはデータバインディングの記述が比較的シンプルに行えるので、jQueryの場合よりコードを書く量が抑えられ、開発効率を期待できます。

そこで、インターンシップ向けの自社ランディングページ(LP)では意図的にReactを使用し、自社案件を通じて知見を蓄積しています。安定的に利用できる見通しが立てば、エンジニアチーム全体で運用できる状態に高め、ECサイトを含めた実案件への導入も模索予定です。近年、コーポレートサイトやLPの要望も増加中なので、技術選定の選択肢は広げておきたいです。

特に弊社は、クライアントから直接の依頼が入るケースが多く、技術への要望よりユーザー体験へのリクエストがほとんどです。今後もユーザー体験やクライアントの要望を適切に満たす手段(技術)が何かを、個々のエンジニアが興味を持った技術への関心とともに、追求したいです。

 

 

TEA ARTISAN CRAFTED
https://marushichi-tac.com/
静岡県に本社を構え、「ななや」などの抹茶スイーツを展開する丸七製茶の新ブランドのECサイト。ここでは、ECプラットフォームのShopifyで開発しています

 

遠藤義浩
※Web Designing 2022年12月号(2022年10月18日)掲載記事を転載

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