コミュニケーションに必要な要素をまとめたTeamsを活用
2011年の品川へのオフィス統合・本社移転からフレキシブルワーク環境を進めている日本マイクロソフトのコミュニケーションの中心は「Microsoft Teams」です。文字、音声、映像、さらにはファイルの共有や共同編集を1本のアプリケーションでまとめられること、さらにはOSやデバイスを問わず利用できる点といった自由度の高さが特徴のアプリケーションです。
その中でも、日常的なコミュニケーションの中心となっているのが、文字でのコミュニケーション。Teamsには「チャット」と「チーム」の2つの方法が用意されていますが、メインで使われているのがチーム。チャットが簡単なやりとりをするものだとすると、チームはじっくりと議論を行うためのもの。テーマや部署ごとに「チャネル」と呼ばれる部屋をつくり、議論を深めることができます。またチームではファイルを共有したり、写真を貼り付けたり、SNSでおなじみのスタンプを使うこともできます。これらをうまく活用して、プロジェクトを進めていくというわけです。一方、皆で話し合いたい場合には「会議」(=ビデオ会議)を利用します。Teamsの会議の強みは、チャネルのやりとりと並行して議論を深めたり、画面を共有して共同編集を行えたりする点です。1つのアプリケーション内なので、セットアップの面倒もありません。さまざまな機能を組み合わせながら質の高い会議を行う事ができます。
なお、Teamsは無料でも利用できますが、WordやExcel、PowerPointを備えた「Office 365」ユーザーであれば、それらを連携させながら、より多くの機能を活用できます。すでに利用している方は、追加投資もなく、フル活用できます。その点もまた、Teamsのメリットと言えそうです。


日本マイクロソフトの春日井さんに聞く「リモートワークの質を高める6つのポイント
オンラインであることの強みを活かして、オフラインよりも質の高いチームづくりをめざすGoodpatch Anywhere。ここでは彼らが経験の中から生み出したポイントを紹介してもらいます。
——日本マイクロソフトでは、在宅勤務が徹底されているそうですね。
春日井 はい。2020年2月前半には在宅勤務の有効活用が提案され、中旬には強く推奨されて、今に至っています。
——すぐに対応できたのですか?
春日井 以前から社内はフリーアドレス、リモートワークも推奨されていて、Teamsの利用も進んでいましたから、特に問題なく仕事ができています。
——働き方のルールなどはありますか?
春日井 現在は原則として在宅勤務となっているので、諸事情で出社するときはTeams上のチャットに出社する旨を連絡するようになっています。全員リモートワークで業務を進めています。
——業務の進め方に違いは?
春日井 米国本社を含めた関係各所とコミュニケーションを取りながら、取りまとめる仕事が多いので、Teamsのチャネルやチャットで情報交換をスピーディに進めながら、必要に応じて音声通話やビデオ会議を行っています。
こうした仕事の仕方は、すでに以前から行っていましたから、仕事をする場所が自宅になり、会議室がビデオ会議に置き換わっただけと言えると思います。
——スムーズに移行されているようですが、ここで紹介しているように、リモートワークをうまく進めるには、コツがありますよね。
春日井 直に顔をあわせて話すのと比べれば、情報量はどうしても少なくなりますよね。ただ、メンバーそれぞれが工夫をしながら、少しずつ努力をすれば、足りない部分を補うことができる。Teamsはそのお手伝いができるツールだと思っています。


質を高める6つのポイント

- 春日井良隆さん
- Teamsのマーケティング担当。2007年に日本マイクロソフトに入社し、ExpressionやSilverlightのマーケティング、UXやHTML5のエバンジェリストを務めた後、2018年よりMicrosoft 365の担当となって今に至る。