サイトをしっかり回遊させて顧客の興味を理解しよう 事例詳細|つなweB

では、ユーザーの興味と行動を掴み取るためにはどうしたらいいのでしょう。本記事の締めとなる本項では、コンテンツサイト制作の際に考えておくべき点を紹介します。

 

ユーザーの興味を探るためのサイト制作

パーソナライゼーション2.0のポイントである「興味と行動」の収集のポイントとなるのは、コンテンツ戦略と、そこに含まれるメタ情報の収集です。自社のサイト内に、ユーザーの興味や関心を特定するためのコンテンツを系統立てて用意し、そこを回遊してもらうことで、自然な形で、ユーザーが何に対して興味を持ち、行動しているのかを明確にしていこうというわけです。

その際には、単に見たページのURLを収集するだけでは足りません。そのページの情報の中身を細かく分解し、そこにどんな「興味」が紐づいているのかを、タグ(メタ情報)を使って捉えられるようにしておくのです。

例えば製品を紹介するページには、その商品名のタグに加え、その商品の特徴や利用するシチュエーションについての情報、さらには写真や文章の傾向についてのタグもつけておけば(右図参照)。従来よりも精度の高いターゲティングが行えるというわけです。

仕組みづくりが大変だと思うかもしれませんが、最新のCMSであれば、タグ付けや管理も容易ですから、コンテンツがあれば今日にでも取り組みをスタートさせることができます。大変なのは戦略構築。どんな顧客を想定し、どういったコンテンツを用意し、どんなタグをつけていくか。こうした点をじっくりと検討しつつ、仕組づくりを進めてください。

コンテンツ活用のこれから

クッキーレス対策の鍵はコンテンツの充実にあり

 

コンテンツにメタ情報を付ける

例えば下のサイトであれば、「サーフィン」「サーフボード」「夕陽」「ハワイ」「オレンジ」「シルエット」「アドベンチャー」「旅行」「ロマン」…といった具合に、写真の色合いや登場するモデルの服装、シチュエーションについてのタグを、さらには「キーメッセージの長さは30文字以内」とか「強めの断定口調」といったコピーや文章の印象についてのタグも記しておきます。

実はこのサイトではAdobe Experience Cloud上でAdobe Senseiを利用することで、タグの追加が自動化されています。現在はプレビュー段階で、英語のみの対応ですが、将来的にはこうした作業も自動化されるでしょう。

 

 

 

Adobe Experience Cloudのメリット

Adobe Experience Cloudは顧客体験を提供するCXM(Customer Experience Management)プラットフォームとして、アドビの強みであるコンテンツとデータを組み合わせたさまざまな製品を展開しています。より多様化する顧客接点に対して、単純なWebサイトだけのコミュニケーションではない、多角的なソリューションを提供しているというわけです。 

 

最近ではAdobe Experience Platformがリリースされ、次世代の顧客プロファイル管理から分析、コミュニケーションを1つのプラットフォームの中で実現できるようになりました。最新のデータガバナンス機能を含めて、リアルタイムにデータを統合しAI(Adobe Sensei)を活用するなど、次世代のオムニチャネルコミュニケーションに欠かせない環境を構築できます。

 

 

Text: 小泉森弥