ECサイトの種類はさまざまですが、その基本的な仕組みは共通の部分もあります。ここでは一般的なECサイトの仕組みや、運用に求められる機能について確認します。
ECサイトの多くは、ブログやニュースサイトなどに用いられる「CMS(コンテンツ管理システム)」の機能をベースに開発されています。しかし、それらと異なるのは商品を販売するという目的に特化して最適化されているところです。もっとも基本的なECサイトの機能としては、販売する商品の情報を登録して、「カート」やお気に入りなどで顧客が快適にショッピングできる環境を提供することにあります。さらには、クレジットカードなどさまざまな電子的な決済手段を提供することや、注文を受けて倉庫などから全国に向けて配送することも主要な業務として位置づけられるでしょう。ショップ運営側としては、この一連の流れを滞りなく実行できることが重要で、主要な独自ECサービスではこれらの業務をサポートする機能が用意されています。
もちろん、これは比較的誰にでもイメージしやすく消費者の目にも留まりやすいフロントオフィス業務が中心です。実際のECサイト運営ではこれを支えるための多くのバックエンド業務が欠かせません。

バックエンド業務はショップや商品の種類によって規模や仕組みは異なりますが、商品の仕入れや受発注管理、倉庫を利用する場合は在庫管理のデータベースとの連携などが含まれます。さらに、外部の決済サービスや銀行口座と連携して売上の記録を取り、会計システムに情報を渡して初めて最終的な利益が確定します。また、リアル店舗のように接客スタッフを配置する必要はありませんが、オンラインのショップでは24時間365日どのタイミングで注文が入るかわからず、顧客対応のためのサポートページやチャット、メール問い合わせの対応なども欠かせません。
さらに、売上向上のためには集客のためのマーケティングや販促活動も重要で、ECサイトへのアクセス解析や訪問客の行動分析にはWeb制作会社の協力が必要となるケースもあります。このように、ECサイトでは一般的なWebサイトの制作と比べても、はるかに求められる知識の幅やノウハウが多く、むしろECサイトを開設することよりも、オープン後の運用で利益を出すほうがはるかに重要です。
