制作会社と自社の関係は? 目指すは「頼れるパートナー」 事例詳細|つなweB

自社と制作会社は「受発注の関係」ですが、制作会社をただの「業者」としてというよりも「頼れるパートナー」として捉えた方が、なにかとメリットが大きいものです。

 

長い付き合いになると互いに打ち解けあい、現在取り組んでいるWebサイト制作の話だけにとどまらなくなってしまうことは往々にしてあります。制作会社の担当者も気心が知れてくれば、業務以外でも有益な情報を共有してくれることも多々ありますし、長いお付き合いがしたいと思えば、発注側(クライアント)担当者のあなたを、この案件を通していかに社内の評価を上げるか、ということまで考えて仕事に臨んでくれるようになります。しかし、ここで忘れてはいけないのは、彼らは友達ではなく、仕事上のパートナーだということです。

例えば、仕事の愚痴や人生相談、ましてやパソコンの操作の質問などは控えた方がよいでしょう(本当に意気投合して、プライベートでもお付き合いがあるような関係性ならばそればかりではありません)。

仕事上でWebサイト制作案件以外の相談事をするなら、制作会社の担当者に別件で時間を拘束することになりますので、別途の依頼料を用意するなど会社対会社でとるべき態度を示しましょう。「ついでにこれもやってくれない?」という案件は、きちんと新規案件として正式に相談するように心がけましょう。 

Webサイト制作上の話であっても、制作会社は業務委託契約書に記載されている内容以上のことはすることができないことを覚えておきましょう

 

Webサイトの制作では制作会社と幾多の打ち合わせを重ね、長くお付き合いしていくことになります。また、彼らはデジタル施策のプロであり、自社の案件だけでなく幅広い業界で幾多の案件で培った経験・知見とノウハウを持ち合わせています。「Webサイト制作の委託」として、お金を払う雇い主、請け負う業者という立場ではありますが、だからと言って横柄な態度で接したり、「使ってやっている」というような言動をしてしまうのは、むしろ自社にとって大きな機会損失になります。また、こちらが彼らを見ている以上に彼らもこちらの人間性を見ています。「社内の方針がなかなか定まらない」「担当者の態度が悪い」「すぐに値切ろうとする」「スケジュールを無視して作業を強制してくる」など、会社単位でのお付き合いとして厳しいと判断すれば、言われたことだけこなすなり、別の案件を優先したりということもあり得ます。自社で同様の態度を取られたらと想像してみるとすぐにわかる話です。

長い期間、自社のために一緒に悩み考えてくれる彼らを「頼れるパートナー」として迎え入れる方が、今のWebサイト制作案件にとどまらずさらに発展させるためのノウハウやアイデアをもたらしてくれるはずです。

互いの立場に優劣をつけるのではなく、同じ土俵で対応な立場で、一緒にビジネスの成功に向けて歩いていきましょう。制作会社を強い味方にするのか一時の業者で終わらせるかは、御社次第です
※Web制作・運用バイブル 2022(2021年11月8日発売)掲載記事を転載