Webサイトに必要なデータの用意と注意点 事例詳細|つなweB

素材を用意するにあたり、必ず意識しておかなければいけないのが「著作権」です。写真、イラスト、動画はもちろん、キャッチコピーや文章にも権利があります。また、意外なところに権利が発生することもあります。

 

素材を用意するのにもっとも注意しなければいけないのが「著作権」です。インターネット上にはさまざまな画像や動画、テキストがあり、自分のPCなどへのコピーも簡単です。簡単ゆえに「拾い画像」をつい使用してしまい、社会的に問題になったという事件は現在でも後を絶ちません。

イラストはもちろん、写真や動画、音楽、キャッチコピー、文章もその制作者が著作権を持ち、制作者の許可なく利用すると著作権侵害となり違法です。法人が侵害した場合、3億円以下の罰金が課せられることがありますので、軽く考えるのは禁物です。また、たとえ自社のロゴデータやキャラクターでも、それを作成した人の権利は守られており、使用範囲の限定や無断の改変などは認められないことがありますので、必ず確認し許諾をとる必要があります。

その他にも芸能人はもちろん、たとえ一般人(社員含む)であっても「肖像権」「プライバシー権」があり同意なく容姿を公開することはできません。また、建物や図版などのデザインにも「意匠権」がありますので、自分たちでゼロから制作したもの以外は、その使用について確認する癖をつけておきましょう。

たとえ自社で利用されているものでも使用について確認・許諾は必要です。また、本件のWebサイト制作過程でつくられたマークやイラストも、勝手に販促グッズなどに利用することはできません。

 

どうしても必要な素材が自前で用意できない場合、Webサイト制作を依頼している制作会社に別途相談することもできます。制作会社に写真やイラスト、動画、文章作成をする担当者がいなくても、制作会社から付き合いのある外部パートナーに発注したり紹介をしてくれたりします。もちろん、その制作に関わる費用は追加で発生することになりますので、制作会社には新規案件としての見積もりを依頼しましょう。

画像や動画、音楽の素材なら、有料の素材提供サービスを利用する方法もあります。指定の金額を払えば商業目的で利用できる便利なサービスですが、これももちろん利用する点数によって費用がかかりますので計画的に購入を検討しましょう。

画像はもちろんテキストなど、Webサイトに掲載する素材は、自社や商品を正しく魅力的に伝えるためには欠かせないものであり、ある意味Webサイトのデザインよりも重要視すべきものです。「あとはよろしく」の丸投げなどせず、どういう情報をどう伝えると閲覧者が興味を持ってもらえるか、前向きに捉えてもらえるかを自分たちが主体的に考え抜くことが大切です。

有料素材サービスはさまざまあり、写真だけでなくイラスト、動画、音源などが揃っています。ただし、自分たちのためにつくられているものではありませんので、希望に合致した作品が必ず見つかる保証はありません
※Web制作・運用バイブル 2022(2021年11月8日発売)掲載記事を転載