実際に制作会社にお願いする場合、どのように選べばいいでしょうか。制作会社の実力はいかにして判断すればいいでしょうか。ここでは、実績の見方と判断のポイントを解説します。
前述した通り、制作会社の実力は実績を見るのが近道です。とはいえ、制作会社のさまざまな実績は華々しく、素敵なものがたくさんあって目移りしてしまうかもしれません。「このサイト、かっこいい!」「動画やアニメも盛りだくさんでいいなあ!」…思わずそういった見た目に心奪われて、自社でもやってみたいと思うかもしれませんがちょっと待った! それは今回、Webサイトをつくりたい理由でしょうか? 実現したい目的でしょうか?
実績の見方のポイントは「自社(および本案件)の課題」が何か、です。Webサイトをつくりたい、もしくはリニューアルしたいと思った背景には、必ずその結論に至った課題(理由)があるはずです。例えば、自社の商品の数が多過ぎてどんな商品があり、どんな違いがあるか顧客に伝わっていないのでは?という仮説があったとすれば、商品情報を簡単に探しやすくする機能をつけたWebサイトが必要になります。あるいはなかなか商品購入まで進む顧客がいない場合、Webサイトの情報が煩雑すぎて整理されておらず、欲しい商品情報に行きついていないとなれば、どういった商品情報の整理と機能が必要かなど、自ずと見るべき実績のポイントが見えてきます。
次に、お願いすべき制作会社の選定はどういった点を意識すればいいでしょうか。
もっとも重要なのは、「わかりやすく伝えられるか」。そもそもWebサイトは広く大勢の人々に自社や商品の情報や魅力を届けるための手段です。狙いたい対象者層はあるにせよ、どんな人でも(日本語なら日本語を理解できる人)こちらが伝えたい情報を正しく届ける必要があります。いくらビジュアルが派手ですごい演出がWebサイトに施されていても、伝えるべき情報が個人差なく一様に伝わらなければ意味がありません。
その制作会社の制作実績を、そのWebサイトを初めて見る対象者の気持ちになって閲覧してみましょう。広く多様な業種の案件を手がけていても全て見やすい、わかりやすいと感じるなら、その制作会社には情報をしっかりと整理して伝える能力の高いスタッフが在籍している可能性が高いと言えます。
また、自社と同業の制作実績をチェックすることは必要ですが、それだけでなくまったく別の分野のWebサイトも見てみることをお勧めします。予備知識のない状態でどこまで伝えられているかを自分自身で体験できるでしょう。