通販を利用する際、突然ホームページを開いて即決購入! ということはあまりないのではないでしょうか? 自社のネット施策でも、購買の流れを意識し、消費者の行動を具体的にイメージして計画を立てましょう。
制作の話の前に、当たり前かもしれませんが、人が物を買うまでの「道のり」を今一度確認したいのです。というのも、「ホームページ改修で問い合わせアップ!」と軽く考えているような相談を受けるたび、あたかもホームページが自動でお客様を生み出してくれると誤解されているのでは? と心配になるからです。
当然ながらホームページにはどこかから人が来ます。また、来て即決で買う人は実はあまりいません。サイト内を見て回って、今日はいいやと見送り(離脱し)、口コミや他社商品を調べまくり、ときに財布と相談し、購入の気持ちが最高潮に高まって初めて購入に至ります。
すなわち、人が物を買うには「知る(認知)」→「考える(検討)」→「購入」という一連の流れがあります。ECサイトをつくったとして、「どこ」で知り、「どのような」過程を経て購入の決断をし、「どうやって」戻ってきたか。顧客の一連の行動を想像できましたか? この流れを具体的イメージし、各プロセスに有効な方法や媒体を考えないと、ホームページを「つくっただけ」で終わってしまいます。
ときどき制作会社を短期間に乗り換え、ホームページ改修を繰り返す事業者がいます。成果が出ない理由をホームページのせいだと決めつけてしまう事業者は少なくないのですが、アクセス数などを見ないことには、不調の原因は断定できません。
前ページで見たように、購入には流れがあるため、ホームページが原因とは一概に言えません。そもそもホームページの訪問がゼロなら、問い合わせが入るわけもありません。十分な訪問数があるのに問い合わせがないなら、確かにホームページに問題があるかもしれません。極端な事例では、メールフォームが壊れていたこともあります。また、問い合わせは相当数あるのに成約に至らないなら、ホームページではなくその後の営業活動に問題があるのかもしれません。
成果が出ない場合、このように流れに沿って順に確認し、原因箇所を洗い出してから、対応の優先順位を考えることが大事です。また、原因箇所を探すには、アクセス数や流入元、閲覧ページなどのデータが必要になるため、アクセス解析ツールの導入は必ずしておきましょう。
POINT
「必勝」のホームページは存在しない
流れを意識して全体を整えよう