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株式会社キノトロープのお仕事

企業のWebサイトがどうあるべきか、新しい気づきを数多く頂きました
徳永 薫
株式会社荏原製作所 グループ経営戦略・経理財務統括部 経営企画部 IR・広報課長

 

中核の担当者の方が意思を持って
各部門を取りまとめてくださり全体最適が実現しました

北村健
株式会社キノトロープ 執行役員 コンサル・制作部 プロジェクトマネージャー

 

業績に貢献するサイトへ今後の事業戦略を見据えたリニューアル
株式会社荏原製作所

施策手段:自社Webサイト
実施期間:2021年5月~
準備期間:18カ月
スタッフ:PM:濱 大洋/D:佐藤 健人/SE:益岡 一樹

 

 

■課題背景
増改築を重ね複雑化したサイトのリニューアル
最初の一歩は「どうありたいか」の共有

株式会社荏原製作所は、ポンプやコンプレッサ、都市ごみ焼却プラント、半導体製造機器など、社会インフラや産業を支える装置・設備を提供する創業110年の世界的企業です。コーポレートサイトはありましたが、増改築を重ね階層が複雑化し、目的の情報にたどり着きにくく、販売促進に使いにくいことが課題でした。改善のためのリニューアルが計画され、コンペの結果制作を依頼したのがキノトロープでした。

プロジェクトを担当したキノトロープのプロジェクトマネージャー 濱大洋さんは、提案依頼書の内容から「営業的に機能するサイト」をコンセプトに据え、階層構造の改善や集客のためのコンテンツ制作を提案。荏原製作所側は関係者全員の一致でキノトロープへの依頼を決めました。

「最初のプレゼンの時点から旧サイトをしっかり分析し、事業内容を踏まえた上でたくさんの改善提案をしてくれました。例えば、主力商品が検索上位に出ておらず、競合へ人が流れていること。また、当たり前なのでしょうけどKPIを設定し改善していくことも、私たちにとっては新しい気づきでした。Webサイトのより良い姿を一緒に考えてくれるパートナーとなってくれることを期待しました」(荏原製作所 経営企画部 IR・広報課 徳永薫さん)

以前のサイトでは、制作段階で各事業部の要望が反映されていなかったために情報の継ぎ足しが繰り返され、わかりにくさを招いた反省から、今回は最初期から全事業部の代表者がプロジェクトに参加。濱さんは、各部門のヒアリングを通じてゴールの形をじっくりと検討していきました。

「荏原製作所様自身がどういうサイトを目指していきたいのか、ヒアリングを基に2~3カ月かけて最終的な姿に対する認識をあわせていきました」(濱さん)

“どうありたいか”という視点は、その後の仕様策定や施策の方向性をブレないものにしていくための基盤となりました。

 

■目標戦略
指名でない検索からの流入獲得を目指し
各部門の協力を得てコンテンツを拡充

「営業的に機能するサイト」を目指す上で重要な施策の一つが、「バイネームではないキーワードからの集客力を高める」ことでした。以前のサイトにも製品検索ページはありましたが、製品ページを開いても情報量は少なく、より詳しい情報はコーポレートサイトの外に置かれている状態でした。これでは、例えば「ドライ真空ポンプ」のような一般名称での検索から、荏原製作所を指名していない人を誘導するのは困難です。

そこで、今回は新たに「ドライ真空ポンプとは」といったハウツーや一般的な知識を紹介するコンテンツを大量に制作しました(画像下)。製品検索トップと製品詳細ページをつなぐ役割を持たせ、SEO的に機能させることを狙ったのです。

また、SEOの順位はコンテンツのボリュームや更新頻度も重要な評価指標です。この点には、各事業部がそれぞれ担当する範囲において追加コンテンツを制作し、定期的に拡充することを対策としました。「用語集」「よくある質問」などがそれに該当します。

「各部門から情報をもらい、管理者の方が更新できる体制を整えました。CMS側では該当するコンテンツを簡単に追加できるようテンプレートをつくり込んであります。内容によって弊社の保守で対応する場合もあります」(濱さん)

後に、事前にキャッチできていなかった検索キーワードに対応するコンテンツも追加され、問い合わせを増やす結果にもつながりました。

 

 

■成果今後
公開後半年で全体のKPIを達成中し
アクセス解析と同時に改善案も

2021年5月、荏原製作所の新しいコーポレートサイトが公開されました。公開から3カ月間の数値を基準に、その後3カ月ごとにアクセス解析の結果を両社で確認しています。

直近では、全体で新規ユーザー数109%、セッション数が107%と目標を上回る成果を出し、順調な推移を見せています。検索順位については、例えば『陸上ポンプ』が22位から1位、『水中ポンプ』が99位から4位など表示順位が大きく上昇し、多くのキーワードが検索結果の1~2ページ目に表示されるようになっています(記事執筆時点)。

また、IRのページは金融系の外部評価機関から発信内容のコンテンツ面と見やすさのデザイン面が認められ、表彰を受けるなど、部門ごとに設定したKPIでも成果を上げています。

「アクセス解析をご報告する際、伸びが足りない部分があれば改善策も一緒にご提案しています。ナビゲーションの改修や回遊性向上のための関連コンテンツ表示など、引き続き、細かな修正を積み重ねています」(濱さん)

荏原製作所の徳永さんは、今後、海外も視野に入れたWebサイトからの業績向上、また、適切な情報開示やブランディングの発信にもWebサイトを活用していきたいと言います。

「キノトロープさんは、このWebサイトをどう活用していけばいいか継続的に相談できる存在です。社内各部門とも情報を共有して議論しあい、製品をお伝えしながら販売につなげていきたいと思います」(荏原製作所 徳永さん)

 

株式会社キノトロープ仕事のポイント
●「あるべき姿」を描き出し、最適な施策とシステムを設計
●業績に貢献するサイトに育てる、継続的な解析と改善提案

 

企画協力:株式会社キノトロープ
本記事はWeb制作会社年鑑2022に掲載されています。

 

Text:笠井美史乃 Photo:五味茂雄